F2戦闘爆撃機 2013 4 13

 世界からは強固に見える日米同盟にも、「古傷」があります。
それが、日本の空軍(航空自衛隊)が運用するF2戦闘爆撃機の存在です。
 F2戦闘爆撃機とは、4.5世代の戦闘機と言われ、
対空能力は、世界最高レベルであり、
対艦攻撃能力も、対艦ミサイルを最大4発搭載可能なので、
これも世界最高レベルと言えるでしょう。
 また、主翼についても、
炭素繊維による一体構造の主翼を世界で初めて採用し、
フェーズドアレイレーダーの搭載についても、
量産機としては、世界初だったのです。
 こうした性能は、
第5世代と言われているF22戦闘機の先駆けとなったでしょう。
 問題は、F2戦闘爆撃機が、
日米共同開発かつ日米共同生産だったことです。
 当時、日米間では、貿易摩擦、
つまり巨額の貿易赤字問題があり、
これが、戦闘機の開発に影響したのです。
 常識で考えれば、貿易と安全保障は別問題ですが、
当時のアメリカでは、感情的な問題もあり、
結局、ごちゃ混ぜになってしまったのです。
 そういうわけで、F2戦闘爆撃機については、
最初は、日本の単独開発だったのが、
途中から日米共同開発になってしまったのです。
 アメリカからしてみれば、
巨額の貿易赤字問題だけでなく、
三菱重工の高度な技術に驚き、
「ゼロ戦の復活か」という危機感もあったでしょう。
 話は戻りますが、F2戦闘爆撃機は、
日米共同開発かつ日米共同生産だったので
(最終的な組み立ては、三菱重工)、
アメリカ空軍が採用しても問題はなかったと思いますが、
結局、採用したのは、日本の空軍のみでした。
 F2の技術が、第5世代に昇華したという意味では、
アメリカ空軍も、「間接的に採用した」と言えるのでしょうか。
 さて、日本では、F15イーグル戦闘機が老朽化しているので、
それが、すべてF35戦闘機に置き換わるでしょうが、
問題は、「F35後」のことです。
 F35は、最後の有人戦闘機と言われています。
もちろん、技術的には、F35も無人化できます。
 いずれにせよ、将来は、無人戦闘機が主力となるでしょう。
もちろん、完全に無人化するわけではなく、
大量に飛ぶ小型無人戦闘機を少数の有人戦闘機が、
サポートするという編隊飛行になるかもしれません。
 こうした小型無人戦闘機の開発をどうするのか。
また「国際共同開発」にするのか、あるいは「単独開発」にするのか。
 「国際共同開発」の象徴であるF35については、
日本は乗り遅れてしまいました。
 もちろん、日本は、能力的に「単独開発」が可能ですが、
市場が小さいのが問題です。
商売相手が日本の防衛省だけでは、あまりにも市場が小さく、
民間企業としては、巨額の開発費を回収できない可能性があります。
 優れた戦闘機であるF2も、販売先が日本の防衛省だけなので、
つまり市場が小さいので、とてつもなく高額な戦闘機になってしまいました。
 工業製品は、量産すればするほど安くなります。
それは、優れた工業製品である戦闘機も同じです。
 そういうわけで、巨大市場が見込める「国際共同開発」は、
メリットがはっきりしています。






































































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